こんにちは、幸せ実践塾、塾長の赤木篤(あかき・あつし)です。
さて、補習授業の2日目は、幸せの本質をさらに掘り下げます。
1日目の補講では、以下のポイントを学びました。
1.幸せというのは喜びの感情を感じている状態である。
2.幸せは、何かを実現したとか、何かを行なうことで得られるものではない。
3.幸せは、幸せになるような考え方によって得られる。
まだまだ心から納得とはいかないでしょうけど、
反論を考えながらでかまいませんから、引き続き授業をお聞きください。
まず幸せは、喜びの感情を感じている状態だと言いました。
その喜びの感情を感じる要因は、
何かが起こるとか、何かを行うことで得られるものではない、ということでした。
では、他の感情も同じように、
何かが起こるとか、何かを行うことで得られるものではない、ということなのでしょうか?
考えてみましょう。
たとえば、怒りの感情です。
人ごみを歩いていたら、後からかかとを蹴飛ばされました。
瞬時に怒りの感情が湧いてきます。
「なんで蹴飛ばすんだ! 前を見て歩けよ、ボケー!」
振り向くと、とても可愛らしい女性が、申し訳なさそうな顔をしています。
すると心の中の感情が変わってくるのではありませんか?
「あ、いや、オレもボーッとしてて、立ち止まりかけたから悪かったんです。」
そう言いながら、一瞬でも怒ったことを恥ずかしく思うかもしれません。
さて、このドラマの主人公の感情は、どうやって生じたのでしょうか?
「かかとを蹴飛ばされた」という出来事から、「怒り」の感情が湧いてきました。
でも、その事実は変わらないのに、
蹴飛ばした相手がかわいい女性であり、申し訳なさそうにしているのを見て、感情が変わったのです。
「怒り」の感情を抱いたことを恥ずかしく感じたのは、
そういう感情を持つべきではなかったと考えたからです。
このことから言えるのは、感情を決めているのは、出来事ではないということです。
幸せを感じる喜びや怒りも、その人が抱く感情です。
ですから、そういった感情はどんなことが起きたとか、どんなことをしたということには
関係がないということです。
「ちょっと待ったー!」
「ひげじい、やって来ましたね。」
NHKの番組のパロディーですが、そんな気分ではありませんか?
「振り返ったら可愛い女性がいたとか、申し訳なさそうにしていたというのも、出来事ではありませんか?」
わかりますよ。
つまり、そういう出来事があったから、別の感情が起きたと言いたいのですね。
ではお尋ねします。
1.可愛い女性って、どんな女性ですか?その定義は?
2.申し訳なさそうにしていたというのは、どういう様子ですか? その定義は?
おわかりでしょうか?
その判断は、あなた固有のものだということです。
あなたが可愛いと思うから可愛いのであって、万人が可愛いと思うわけではありません。
あなたが申し訳なさそうにしていると思うからそうなのであって、
万人がそう認識するわけではありません。
つまり、それはあなたの判断であって、事実ではないということです。
出来事というのをさらに細分化すると、単に事実と、事実にその人の判断を加えたものとに分かれます。
このドラマの場合、蹴飛ばされたことは事実ですが、
相手が可愛い女性だとか、申し訳なさそうにしたというのは、事実に判断を加えたものです。
判断というのは、考え方ですよね。
あなたがその女性を可愛いと考えたから、可愛い女性だと判断したのです。
このことから言えるのは、少なくともあとで感情が変わったのは、
事実が変わったからではないということです。
新たな考え方が加わったから、感情が変わったのです。
では最初に蹴飛ばされて怒ったのは、事実から感情が生じたと言っても良いのでしょうか?
残念ながら、そうは行きません。
そのヒントは、あとで感情が変わったことにあります。
もし最初から、蹴飛ばしたのが可愛い女性で、申し訳なさそうにしていることがわかったら、
いきなり怒りが湧いてくるでしょうか?
湧いてはきません。
それは無意識に、蹴飛ばしたのは可愛い女性ではなく、
申し訳なさそうにしていないという判断があったからです。
「いやそんなこと、とっさに考えてないし。」
はいはい、その気持はわかりますよ。
だから「無意識に」と言ったじゃありませんか。
無意識に、そう考えたのです。
別の言い方をすると、そう考えることが習慣化しているため、
意識しなくても自然に、そういう思いが浮かんだのです。
「パブロフの犬」という実験をご存知でしょう。
犬に餌を与える時、必ずベルを鳴らすようにしたのです。
それを何度も繰り返していると、犬は餌をもらわなくてもベルが鳴らされただけで、
よだれを垂らすようになるという実験です。
「ベルが鳴る」→「餌が与えられる」→「あっ、餌をもらえるんだ」→「よだれを垂らす」
これが習慣化すると、間の「餌が与えられる」がなくなっても、「よだれを垂らす」という現象が現れます。
これは、「あっ、餌がもらえるんだ」という思い、つまり考え方が自然と導き出されるため、
それに反応して「よだれを垂らす」という現象が起きたのです。
同じようなことを、われわれ人間もやっています。
「蹴飛ばされる」→「蹴飛ばすのは悪いやつだ」→「怒る」
無意識に、「蹴飛ばすのは悪いやつだ」という考え方が出てくるので、
自然と「怒り」という感情が湧いてきます。
だから後で、その認識が誤っていたとわかったとき、
間違った感情を引き出してしまったことが恥ずかしく感じられるのです。
少ない例で説明しましたが、要はこういうことです。
様々な感情を生み出しているのは、事実だけではない。
事実に考え方が加わることによって、感情が引き出されるのです。
今日の補講はこれで終わりです。
明日は補習授業の3日目で、:「「幸せの公式」とは?」です。
楽しみにお待ちくださいね。
また、以下の動画で復習するのもお勧めです。
●1限目:前日の補習の復習
●2限目:感情はどうやって生まれるの?
●3限目:感情を決めている要因
●4限目:事実と出来事
●5限目:無意識の判断
●6限目:考え方の習慣化
【幸せの公式7日間補講】全ページへのリンクはこちらです。
補講1日目:「幸せとは?」
補講2日目:「事実と感情の隙間にあるもの」
補講3日目:「「幸せの公式」とは?」
補講4日目:「客観的な事実と認識する事実」
補講5日目:「客観的な事実は無意味」
補講6日目:「認識する事実は考え方次第」
補講7日目:「「幸せの公式」を応用する」
また、以下のページから動画講座の内容がすべて見られるようになっています。
→無料講座「幸せの公式7日間補講」動画バージョン
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